A-1グランプリ2011の主な受賞者
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第2回目の開催であった前回の応募者は186人。グランプリの受賞者は、群馬県で鉄工所を経営する羽廣保志氏(株式会社下請の底力)。農家ではない。農家が必要とする農機具のカスタマイズを請け負っている経験から、地域を超えた鉄工所や農機具販売店とネットワークを組んで、農家の要望に応えていこうと呼び掛ける。同氏のような存在が農業を変える担い手になると思う。同氏をはじめA-1に参加した多くの人々がグランプリ参加をきっかけにメディアに注目され、顧客開発や支援者、取引先の開拓につながった。
これまでの農業コンクールは、農業関係者が農家を表彰していた。A-1で評価を与えるのは顧客(マーケット)であり関連産業人であり金融業界他の人々である。その運営も官の補助金に頼るのではなく、民間の企業や個人の資金で行っている。官の力あるいは農業関係者任せとせず、筆者自身を含めた国民、産業人が当事者として農業・農村改革に取り組むべきだという想いからだ。「さよなら『貧農史観』」と名付けたこの連載を終わるにあたって、読者の皆様に民の力で日本農業を再建するA-1グランプリへのご注目をお願いしたい。
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