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2020年5月16日

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中西 享 (なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。72年共同通信社に入社。88年から91年までニューヨーク特派員、経済分野を取材し、編集委員を経て2010年に退社。現在は経済ジャーナリスト。著書は「ジャパンマネーの奔流―ニューヨーク・東京・ロンドンの24時間」(1987年、ダイヤモンド社)、「日本買い 外資は何を狙っているか」(2005年、PHP研究所)など。

収入半減、欧米大手は公的資金

 国際航空運送協会(IATA)は4月14日、3月に発表した見通しを下方修正し、新型コロナウイルスの感染拡大による世界の旅客需要の減少により、2020年の世界の航空会社の収入は、前年比3140億ドル(約33兆6000億円)減少、下落率55%と半分以上となる見通しを発表した。世界の航空会社の大量の経営破綻を回避するためには、2000億ドル(約22兆円)の資金が必要になるとの見通しも明らかにしている。また同協会は5月13日、落ち込んだ国際線の需要が2019年の水準にまで回復するには24年までかかるとの予測を示した。

 世界の大手航空会社は、この数年のLCC(格安航空)の登場により利用客が奪われたのに加えて、予想以上の打撃になるコロナ危機に見舞われた。

 米国では最大手のアメリカン航空が、4月中旬に従業員の給与の支払いに58億ドル(6200億円)の政府支援を受けたほか、デルタ航空も同様の支援を受けると発表している。また欧州ではドイツのルフトハンザ航空がドイツ政府などに対して1兆円規模の公的資金を求める交渉をしていることを明らかにした。この状況が5月以降も続くと、世界の大手航空会社の中に経営破綻する会社も出てくるとみられ、危機感が高まっている。

  
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