日本でも期待できるスタジアムと地域、オンラインのつながり
日本のプロ野球、横浜DeNAベイスターズは6月に、大手デベロッパーや鉄道会社とともにスタジアムのある横浜市関内エリアで、スタートアップ企業を支援するアクセラレータプログラムをはじめることをリリースした。私は海外で起きているスタジアムビジネスの変革を横浜にも重ねわせている。
このプログラムはチーム単体で進められていたが、地域開発全体に拡張した形となる。スタートアップ企業は地域との連携を通じてまちづくりを手掛けようとするベンチャーもさることながら、地元の有名私大やIT企業も参画している点が面白い。この取り組みのなかですでに地域仮想通貨「ベイスターズコイン」が開発されて公表されているが、デジタル資産を媒介にして、バルセロナ同様にスタジアムと地域さらにはオンラインをシームレスにつなげ、ローカルとグローバルを両輪で展開する次の世代の地域スタジアムビジネスが誕生するのではないかと期待している。
まさに世紀の転換点にスポーツビジネスは立っているんじゃないかと実感がある。一方で、慣れない環境でリーグ戦を戦う選手、チーム、リーグなどのスポーツ実務者は今が最も苦しい局面だ。今こそスポーツ周辺産業がチカラを結集するときであり、ファン、スポンサー、自治体、メディア、関連企業が一体となった垣根を超えた連携が必要だと強く心に刻んでいる。
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。