2022年11月30日(水)

WEDGE REPORT

2020年10月7日

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樫山幸夫 (かしやま・ゆきお)

元産經新聞論説委員長

元産經新聞論説委員長。政治部で中曽根首相番、竹下幹事長番、霞クラブ(外務省)詰め、ワシントン特派員、同支局長、外信部次長、編集局次長、正論調査室長兼論説委員、産経新聞社監査役を歴任。2度のワシントン勤務時代は、ホワイトハウス、国務省などを担当、米国の内政、外交など幅広く取材した。

続けたい「選挙の華」

 テレビ討論の今後の日程は、10月7日に共和党の現職、マイク・ペンス氏と民主党のカマラ・ハリス上院議員の副大統領候補同士、15日、22日にはそれぞれ大統領候補による第2回、3回が予定されている。

 トランプ氏が完全に回復して出席できれば慶賀に堪えないというべきだろう。しかし、論戦が不出来だったり、欠席またはスケジュールの変更という事態になれば、選挙戦への影響は必至だ。コロナのためと知ってはいても、対策を油断していたという批判と相まって、有権者はきびしい評価を下すかもしれない。

 討論会実行委員会は、第1回の混乱を教訓として、ルールの変更を検討しているという。トランプ氏がたびたびバイデン氏の発言を遮ったことが混乱を生んだため、一人が発言中は対立候補のマイクをオフにするなどが考えられている。感染防止のためにオンラインによる論戦も予想されよう。

 アメリカだけでなく日本の専門家のなかには、今回の複合的な混乱要因をもって、候補者討論の「形骸化」を指摘する向きがある。次回の討論をトランプ氏が欠席、スケジュールに狂いが生じるような事態になれば、ディベートの根本的なあり方や意義が問われ、見直しや縮小という事態につながりかねない。

 大統領選の〝華〟として全世界が注目するテレビ討論、中止となるのは何としても寂しい。次回、両候補が顔をそろえた正常な形で行われ、従来通りの白熱した論争が国民の前で継続されることを強く期待したい。

  
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