2024年7月16日(火)

WEDGE REPORT

2020年11月18日

一時的なトレンドに陥らないように気を付ける必要があるだろう

 問題は、足元で生じている中国人消費者の消費マインドの変化が、どこまで持続すべきか、ということだ。日本企業が、「普段使いで手が届く」という位置をどこまで守り切ることが出来るのか。そのためには新型コロナウイルス禍という難しい状況でも積極的な投資を進める必要があるが、例えば日本国内では失われた所得を補償する形の政策は多く見られるものの、積極的な攻勢をかけるための補助政策は相対的に少ないように感じられる。

 さらに難しいのは中国国内競合の出現である。シェア上昇を見た中国国内の他社は、類似戦略を用いてそのシェアを奪い返しに来るだろう。多くは勝負にならないコピーであっても、一部独創的なアイディアでシェアを奪い返す企業も出てくるに違いない。かつての日本企業がそうであったように、である。

  
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