Wedge REPORT

2021年2月9日

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 コロナ禍によってビジネスシーンでもリアルな対面ができなくなり、必然的にオンラインで業務することが増えている。

(SUSUMU YOSHIOKA/GETTYIMAGES)

 昨今、「話し方の解析」という新たなデータを提供するレブコム(東京都渋谷区)が開発した音声解析AI(人工知能)搭載型のクラウドIP電話「MiiTel(ミーテル)」への引き合いが急速に高まっている。電話営業やコールセンターでのやり取りをAIが解析し、内容をフィードバックできる。三菱商事出身で、2017年にレブコムを起業した會田武史社長は「コロナ禍で、リモートでの営業やコールセンターを設置したいという問い合わせが急増している」と話す。

営業の「見える化」で
効率を高める

 営業といえば、コミュニケーション能力の高さや長年培ってきた人間関係など、属人のウエイトが高いイメージがある。それは否定できない側面ではあるが、ミーテルは、顧客と営業担当者のコミュニケーション内容を細かく数値化し、「見える化」することで営業効率を高めることができるというサービスだ。

 実際の解析はかなり細かい。ミーテルを通じたオペレーターと顧客のやり取りが自動的にテキスト化されるだけでなく、会話のラリー数や相手が話した時間の割合、話すスピードなどをデータとして打ち出す。さらに、言葉としてのやり取りだけでなく、相手の呼吸に合わせた話し方ができているか、話を何回遮ったか、といった会話の見えない部分もデータ化し、営業効率と成約率を高めることができるという。また、これによって営業担当者がそれぞれでセルフコーチングできる。

 グーグル・ホームや、アマゾンアレクサなど「音声データはGAFAにもたくさんあるものの、こうしたビジネスにおける細かい会話のやり取りにおけるデータはほとんど蓄積されていない」(會田社長)。

 個人に紐づいた営業情報をデジタル化して共有化する動きも進んでいる。リンカーズ(東京都文京区)は、日本の屋台骨とも言える各地に存在する中小製造事業者と、新商品開発に向けた試作品製造をしたい大企業とのマッチングや、中小製造事業者同士のマッチングを行うプラットホームとして、12年に京セラ出身の前田佳宏社長が立ち上げた。

 コロナ禍によってリアル開催ができなくなったことで、ウェブによる展示会「テックメッセ」をはじめた。20年6月にベータ版としてサービス開始し、登録社数400社以上、掲載技術数500件以上(11月18日時点)という。現在はベータ版のため全ての機能を無料で解放している。

 多くの中小企業にとっては自社技術をPRする場である展示会の開催がままならならず、死活問題となっていたため「代替手段としてテックメッセを活用した。今後は、リアル展示会と両輪で活用していこうと思っている。また常設のWeb展示会なので、場所や時間の制約がない点はメリットである」などと、利用者からも喜ばれているという。

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