2023年2月8日(水)

海野素央の Democracy, Unity And Human Rights

2020年12月29日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

トランプ親子とペンス以外の候補

 第2の条件は、24年共和党大統領候補にトランプ氏、長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏及びマイク・ペンス副大統領以外の候補が指名されることです。ペンス氏にはトランプ大統領と一体化したイメージがあります。

 上の3人の他に、マイク・ポンぺオ国務長官、ニッキー・ヘイリー前国連大使、マルコ・ルビオ上院議員(南部フロリダ州)、トム・コットン上院議員(南部アーカンソー州)などの名前が、次の共和党大統領候補に挙がっています。ただ、どの人物もトランプ氏との距離が近いのは事実です。

 仮にトランプ大統領が再出馬しない場合、彼らは同大統領の功績を称賛し、トランプ支持者の獲得に時間とエネルギーを費やすことは間違いありません。それでも、トランプ氏、ジュニア氏及びペンス氏以外の候補が共和党大統領候補に指名されれば、同党におけるトランプ色は現在よりは薄まるはずです。

 前で紹介したUSAトゥデイ紙とサフォーク大学の共同世論調査では、「ドナルド・トランプ大統領が2024年共和党大統領候補に指名されると思いますか」という質問に対して、約32%が「はい」、約55%が「いいえ」と回答しました。トランプ氏は24年再出馬を示唆していますが、有権者は同氏の共和党における指名獲得は困難だとみています。

ツイッター対策

 第3の条件は、ツイッター社がトランプ大統領が自身のツイッターに投稿した「もう1つの真実」及び陰謀論を削除するないし警告マークをつけ続けることです。来年1月20日にトランプ氏は民間人になっても、自身のツイッターに偽情報を投稿する公算が高いからです。

 言うまでもなく、トランプ大統領が支持者と直接コミュニケーションをとる最大の武器はツイッターです。現在警告マークをつけていますが、ツイッター社はほぼ4年間、トランプ氏がつぶやいた「もう1つの真実」や陰謀論を放置してきました。

 その結果、共和党支持者で偽情報を信じるトランプ信者を増加させてしまいました。トランプ党を弱体化させるには、同党を支える信者の数を減少させることが不可欠です。

 以上3つの条件を満たしたとき、共和党は「脱トランプ党」を実現できる可能性を高めます。

  
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