いつまで続くトランプの「罪」
ジョー・バイデン次期大統領は12月28日、自身のツイッターに「鍵となる安全保障の分野で我々が必要としている情報が、トランプ政権から得られていない。無責任以外の何ものでもない」と投稿しました。バイデン氏は地元の東部デラウェア州ウィルミントンでの演説においても、同様のメッセージを発信しました。
米一般調達局(GSA)は11月に政権移行を承認しました。にもかかわらず、行政管理予算局(OMB)及び国防総省で政権移行の妨害が起きているというのです。
当然ですが、安全保障上の情報を共有できなければロシア、中国及びテロリストにアドバンテージを与えてしまうことになります。バイデン氏は4年前の政権移行において、オバマ前政権はトランプ政権がすべての情報にアクセスできるように協力したと議論しました。
バイデン次期政権は政権移行妨害により、ロケットスタートができないかもしれません。バイデン氏が失敗すれば、トランプ大統領はトランプ政権の実績を強調できます。しかも、24年大統領選挙を有利に戦えます。
これがトランプ大統領の「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」の正体だったのです。本当に「アメリカ・ファースト」であれば、全面的に次の政権と国家安全保障上の情報を共有するべきです。トランプ氏の「罪」は続きます。
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