2024年11月22日(金)

From LA

2021年4月28日

PCR陰性証明でも遅れを取る日本

 ところで日本はワクチン接種どころかPCR陰性証明でも大きく遅れを取っている。東京大阪などの大都市にはそれでも比較的安価の検査施設があるが、地方都市では陰性証明を出してくれる検査機関そのものが少数派だ。筆者の住む京都では、陰性証明を出せるのは病院のみだが、なぜか日本語の証明が5000円なのに対し英語のものは1万円、というところもある。価格は総額で3万5000円となる。空港の検査施設では4万円を超える。しかも予約が必要で検査できるのはかなり先、という所も多い。

 米国の場合、証明書を出す検査機関が至るところにあり、価格も証明書込で100−200ドル程度、予約は必要だが混み合っていることはない。今は激安の検査キットもあるのに、検査は出来ても陰性証明を出すには医師の診察が必要、など日本の独自の制度は海外渡航者にとって非常に煩雑だ。

 検査でもこれだけ差があるのだから、ワクチン接種とその後の証明、海外渡航のためのデジタル証明などに日本は迅速に対応出来るのだろうか。そもそもワクチン接種が進んでいるのに感染者が増えている地域があるのに、ワクチンは本当に錦の御旗になれるのか。まだまだコロナ収束への道筋は遠い。

  
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