2022年12月9日(金)

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2021年5月31日

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樫山幸夫 (かしやま・ゆきお)

元産經新聞論説委員長

元産經新聞論説委員長。政治部で中曽根首相番、竹下幹事長番、霞クラブ(外務省)詰め、ワシントン特派員、同支局長、外信部次長、編集局次長、正論調査室長兼論説委員、産経新聞社監査役を歴任。2度のワシントン勤務時代は、ホワイトハウス、国務省などを担当、米国の内政、外交など幅広く取材した。

中止による日本再誘致困難を懸念?

 IOC(国際オリンピック委員会)、日本政府、組織委とも依然、予定通り開催する方針を崩していない。

 加藤官房長官は、アメリカ国務省の渡航中止勧告がでた直後、「米国からの選手団派遣とは関連しないとの説明を受けている」と述べ、丸川五輪相も「いまのところ影響はない」と強調。

 小池知事はもっと明確で、5月28日、再延長は困難と述べ、開催強行への見通しを示した。

 IOC、日本側とも、東京大会開催にこれほどこだわるのは、やはり、中止による収入減を避けるためというのがもっぱらの見方だ。

 もっとも大きいのはテレビ放映権料だ。一大会だけで、日本円4600億円にものぼるともいわれ、東京大会組織委には850億円が分配される。中止となれば、この返還問題など厄介な問題が生じかねない。

 首相の脳裏には、ワクチン接種が軌道に乗って国民に安ど感が広がれば、開催に反対している多くの国民が賛成に転じるーとの読みがあるといわれる。衆議院解散の時期など政局運営との関連も考慮しているとみられる。

 今回の東京大会を返上すれば、今後、日本での五輪開催は長期間、不可能になるとの危惧を抱いているのかもしれない。実際、ネット空間などでは、そうした事態を懸念する記事が散見される。

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