2022年7月6日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2021年10月1日

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 旧宗主国のフランスとの間では、2年前からマダガスカル周辺の仏領の島嶼の領有権問題を提起して以来外交関係は緊張していたが、ラジョリナは、8月末に閣僚や経済人を引きつれて訪仏し、仏語圏アフリカの経済フォーラムで投資誘致活動を行うと共に、首脳会談では、マクロン大統領から島の領有権問題についての二国間協議の継続、飢饉問題への支援を含む経済協力へのコミットを得て、関係は修復されたとも伝えられる。

一帯一路の拠点でもあり、日本は注視を

 いずれにせよ、ガバナンス上の問題や多少の独裁的傾向があるにしても、選挙システムや司法や法の支配もまだ機能している状態であるので、国際機関やフランスその他の支援を得て飢饉対策やコロナによる経済的困難といった課題に取り組み、バナンスも改善されていくことに望みがあると思われる。

 マダガスカルは、もともと人種的にはアジア系で鉱物資源も豊富で生物多様性に富み、本来、将来性もある国である。中国の一帯一路においても重点を置かれており在住中国人も多く、伝統的に中国の影響も強いが、フランスとの絆はやはり強い。自由で開かれたインド・太平洋構想の観点からは戦略的に重要な地位にあり、日本としても、もう少し同国に関心を強めても良いのではないだろうか。

  
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