2024年米大統領選挙への道

2022年1月13日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

フィリバスターのルール変更は実現するのか?

 だがフィリバスターのルール変更は安易ではない。身内のジョー・マンチン上院議員(南部ウエストバージニア州)が、共和党の支持なしにフィリバスターのルールを変更することに反対しているからだ。民主党上院議員全員の賛成票がない限りルール変更は困難だ。

 しかも上で紹介した米公共ラジオとイプソスの共同世論調査によれば、「全米で投票のルールを標準化する」という声明に対して、全体で賛成は41%にとどまった。党派別にみると民主党支持者が50%、共和党支持者が40%、無党派層が29%である。中でも無党派層の支持が低い。

 さらに、同調査では全体の44%が「投票抑圧法案」について認識していると回答し、50%を下回った。こちらも党派別にみると、民主党支持者が56%、共和党支持者が41%、無党派層が35%であった。無党派層の認知度が最も低いという結果が出た。

 率直に言ってしまえば、バイデン大統領の2つの投票関連法案に関するメッセージが弱いのだ。投票関連法案の必要性を無党派層に強くアピールして、これまで以上に「投票抑圧法案」を厳しく非難することが肝要である。彼らの支持を得ない限り、次の中間選挙と大統領選挙での勝利はおぼつかないことはだけははっきり言えるだろう。

  
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