2024年11月22日(金)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年2月23日

 中国は最近、ホンジュラスの隣国のニカラグアとの外交関係を回復したが、中国としては台湾との外交関係を維持する国の数をゼロにして、台湾を孤立化させることを目指していることは言うまでもない。

米国による「裏庭」からの支援

 今回、台湾をめぐるホンジュラスの動きの背景には、「米国の裏庭」と呼ばれるほど米国に近い中南米の国に対する米国からの特別の働きかけがあったとしても驚くには値しないだろう。

 頼清徳は第2期蔡英文政権の副総統であるが、もともと蔡との間で2020年の総統選挙を戦った間柄である(民進党の予備選で蔡英文が頼清徳を下し、本選では副総統候補に起用)。今回のホンジュラスでの大統領就任式典では、蔡英文総統の代理として参加し、蔡英文の頼清徳への特別の信頼感を示すという形となった。

 頼清徳は、民進党首脳の一人として、一般に台湾の人々の間では蔡英文より強い独立志向を持つ人物と受け止められていることもあり、今後中国としては、同人への警戒感を一層強める可能性があろう。

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