2024年4月20日(土)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年3月18日

 ケーガンの論説は、ウクライナの反乱に対して近隣国を通じて武器・装備を補給して支援することの可能性に疑問を提起している。しかし、西側は補給を続けるべきである――ドイツが対戦車砲1000門と携行式地対空ミサイル500発の供与に踏み切ったことは重要である。

欧州に求められる「戦う覚悟」

 補給ルートがポーランドを通じるものであれ、バルト諸国を通じるものであれ、補給を理由にロシアの攻撃の対象となるのであれば、それにはNATOが当然のこととして反撃すべきこととなる。それがNATO条約5条の意味である。

 結局、プーチンは欧州が欧州を戦場にして戦うことをしないと踏んでウクライナ侵攻の蛮行に及んでいる。紛争をウクライナにとどめるためには、欧州に戦う覚悟が必要である。欧州に戦う覚悟がなければ、米国も戦えないであろう。

   
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