2022年8月12日(金)

2024年米大統領選挙への道

2022年6月1日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

バイデンの「本当の二正面戦争」とは 

 バイデン大統領は5月27日、南部メリーランド州にある米海軍兵学校の卒業式で演説を行い、「プーチンがウクライナの文化とウクライナ国民のアイデンティティを消滅させようとしている」と主張した。

 バイデン氏は日米首脳会談後と日米豪印4カ国でのクアッド首脳会合後の双方の共同記者会見においても同様の議論をした。バイデン大統領は、ロシアのプーチン大統領がナチ化したウクライナ政府がロシア文化を消滅させ、「ウクライナ化」を図るというプロパガンダを流しているとみている。バイデン氏はプーチン氏こそがウクライナ国民に対してジェノサイド(集団虐殺)を行い、取り換え理論を実践していると言いたいのだ。

 一方、米国内では前述の通り、取り換え理論に影響を受けた白人至上主義者が銃乱射事件を起こしている。バイデン氏は今、国内外で「二正面戦争」を遂行している。

 BTSが取り換え理論の拡散を抑えることができるとは考えづらいが、バイデン大統領は彼らを国内の白人至上主義に対抗するための援軍として捉えているのだろう。

  
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