2022年12月7日(水)

2024年米大統領選挙への道

2022年9月18日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

実は24年米大統領選挙か?

 トランプ氏が持ち出した機密情報の中には、同氏の評価にダメージを与える不都合な情報が含まれているのではないかと言われている。では、どのような不都合な情報なのか。

 20年米大統領選挙で、トランプ氏はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領からジョー・バイデン候補(当時)と次男ハンター・バイデン氏の「ウクライナ・ビジネス」に関する情報を得ようとした。ウクライナへの軍事支援と引き換えに、選挙に勝つために「バイデン親子」の情報を入手しようとしたのである。トランプ氏は、このディールに関する情報を隠匿したいのかもしれない。

 さらに、上の件に関連して「リベンジ説」がある。20年米大統領選挙において、ゼレンスキー大統領はトランプ大統領(当時)に対して、バイデン親子の情報を提供しなかったからだ。ゼレンスキー氏が情報を渡していれば、トランプ氏はバイデン候補(当時)に打撃を与えることができたはずである。

 そこで、トランプ氏はゼレンスキー大統領に対する復讐として、ウクライナの秘密情報が明記された機密文書を、同国と衝突している国(ロシア)に渡すというのがリベンジ説である。

 筆者の見立てはこうだ。トランプ前大統領はウクライナに関する機密情報をロシアに流す見返りとして、24年米大統領選挙における同国の協力を取り付ける。バイデン大統領とゼレンスキー大統領の「蜜月」関係は、トランプ氏にとって不愉快極まりないからである。

 トランプ氏は持ち出した機密情報を利用して、バイデン氏とゼレンスキー氏に、「ダブル・リベンジ」を行うと考えているとしても、全く不思議ではない。

  
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