ロシアが親西欧政権になる素地はあるのか?
そもそもロシアは民主化できるし、民主化するべきだという議論は多数存在している。西欧民主主義政党と親近性のある政権がロシアに出現することは決して異常事態ではない。たしかに、プーチン政権が全ての民主化の芽を強烈な弾圧で抑え込んでいる今日、政権の変更は不可能だ。 しかしプーチン政権は弱体化しながら、いずれ必ず終焉を迎える。その過程で不測の事態が起きる可能性がある。
いうまでもなく、これは中国にとっては全く歓迎できない事態だ。地政学上の負の転換だ。 しかもグローバルな規模となる。
この転換を大国中国は食い止めることが出来なかったということになれば、政治的な問題になる。ウズベキスタンで習氏がプーチン大統領に示した「懸念」は相当深い意味があったということになる。
それに中国自身も将来に向けて選択を迫られる。国民が黙っていないだろう。世界で唯一の強硬独裁政権で行くのか? それとも何らかの別の道を選ぶのか?
もちろん万事単純な筋書きの通りには行かない。でも、歴史的な局面が到来する可能性はある。日本自体も備えておくべきだ。