中台関係と議会下院選
米連邦議会はロシアとウクライナの関係を中台関係に置き換えて考えているので、ウクライナに対する軍事・経済・人道支援は継続されるだろうという楽観的な見方が存在する。しかし、バイデン大統領はトランプ支持のMAGA議員が多く当選し、彼等の発言が下院で強くなれば、現在と同レベルのウクライナ支援が困難になるとみている。
議会下院は2年に1回全議席(435議席)が改選されるので、一般に下院議員は地元の意見に左右されやすく、近視眼的に政策を決定する傾向が強い。
来月8日の中間選挙で、MAGA共和党が上下両院ないし下院で多数派を奪還して、米国のウクライナに対する軍事支援が円滑に行われなくなったとしよう。中国の習近平指導部は、それを孤立主義的な行動をとるMAGA共和党が台湾に対しても、同様の政策をとるというメッセージとして受信する危険性を含んでいる。
中間選挙の結果次第では、バイデン大統領のもう1つの懸念材料になる可能性がある。