元祖ノーズレスドライヤー
ダイソン「Dyson Supersonic Ionicヘアドライヤー」
パナソニックを追いかけるダイソンドライヤーの最大の特徴は、ノーズレス。初めて見た時は、その異形ぶりに度肝を抜かれた。
ドライヤーは通常のL字構造。空気を取り込むファン、モーター、そしてその空気を温めるヒーティング部分を一直線に配置する。ヒーティング部分は高温になるため、ファン、モーターのところに取手を付ける。片端に寄るため、T字ではなく、L字となる。
最も一般的な形状だが、問題もある。手と重心に距離があるので、時間がかかる場合、手が疲れるのだ。
ダイソンの「Dyson Supersonic Ionicヘアドライヤー」に新しい構造を提案している。ファンレス扇風機と同様の発想だ。取手の中に、ファン、モーターなど重いパーツを入れた。重心と手の距離が短いため、手にかかる負担は圧倒的に少ない。
またノーズは、重さ以外にも、手を後ろに回し髪を乾かす時邪魔になる。常に使い易い、頭と90°を保つことできない。また髪の長く、ドライヤーを潜り込ませて乾かす場合は、もっと大変。ノーズが邪魔してなかなか内側に潜り込ませることができない。そういう、毎回ついて回るアクション負荷が減る。
ただ、使ってみるとそれよりも、強く感じるのが、大風量。掃除機の「サイクロン」で名を馳せただけあり、強力。
また、今、女性はドライヤーを量販店ではなく、行きつけの美容院から買うことも多い。美容院の担当は、マイ スタイリストでもあるので、その人と同じモノをというわけだ。
これを睨んでか、ダイソンのドライヤーは業務用に使える様設計されている。電源ケーブルも3.3mと長く、アタッチメントは大きく扱い易い。また種類も多い。その中には、コアンダエア効果を使い、浮き毛を防ぎ、髪のまとまりをよくし、艶やかに見せる、アタッチメントも含まれる。
さらに、これらを包むのは、樹脂ではなく金属筐体。確かに、高級感溢れる。価格はスムージングノズルを付けた最廉価モデルで、3万9900円(税込)。ちなみに、イオン発生器も付いている。
さらに進むノーズレス
スティック化したカドー「baton(バトン)」
ノーズレス・タイプの究極形は、カドーの第三世代ドライヤー。「baton」(以下バトン)だ。こちらは完全なスティック型モデル。名前のバトンは、陸上のバトン。サイズは、陸上のバトンに全部合わせ込んである。当然、持ちやすさを追求してのことだ。
完全棒状を活かし、付属のアタッチメントは「ブラシ」。装着すると、髪の毛が乾かせるヘアブラシとなる。
完全にノーズがないため、後ろに手を回して扱い易い。それに加えて、ヘアブラシ化できるところがいい。通常、片方の手に持ったヘアブラシで髪を押さえながら、もう片方の手に持ったドライヤーで髪を整えるのだが、バトンはそれが全部片手でできる。とても楽ちんだ。
イオン発生機能もあり、風量が豊かなため、髪を短時間で乾かすことができ、髪の毛へのダメージを考えなくてもよい。
加えてバトンは、耐久性もよい。ドライヤーで一番早くダメになるのは、電源ケーブルの根元。いろいろな角度に折り曲げられるうちに、ダメージが蓄積され破れたりするのだ。このため、美容師な中には、ドライヤーは消耗品。基本性能は大事だが、安いのがいいという人もいるくらいだ。
こうしたことがないようにバトンには「ノンツイスト機構」が搭載されている。コード部分が360度回転するのだ。このため、ケーブル根元の負荷は皆無。SDG’sを考慮すると、耐久性のないモデルは支持されなくなるだろうから、カドーだけでなく、全メーカー同様の機能が欲しいところだ。ちなみに価格は、2万9200円(税込)。