2023年4月7日付の台湾英字紙タイペイ・タイムズの社説が、蔡英文総統とマッカーシー米下院議長との会談について、政治的、象徴的な意味は極めて大きかったと評価し、同時に台湾人に自由と民主主義を守る不断の努力を呼び掛けている。
4月5日、蔡英文総統とケヴィン・マッカーシー米下院議長および超党派の米議員団は、米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のロナルド・レーガン大統領図書館で会談した。台湾の総統と米下院議長が米国で会談するのは初めてである。
蔡は「われわれは、民主主義が脅かされている世界に生きていることを再認識した。自由の道標を輝かせ続けることの緊急性は決して過小評価し得ない」と述べた。マッカーシーは「台湾と米国の人民との間の友情は、自由世界にとり根本的に重要で、経済的自由、平和、地域の安定にとっても非常に重要なことだ」と述べた。
蔡は「徳は孤ならず」との論語の一節を引用し、「台湾は、われわれの生き方を守るための努力において、米国が側にいてくれることに感謝している」と述べた。成果こそ少なかったが、会談は非常に象徴的で、米台関係における政治的突破口となった。
マッカーシーとの会談は、台湾の総統が米国内で受けた最高レベルの歓待だ。会談と事後のオンライン声明でマッカーシーは一貫して蔡を「台湾の総統(President of Taiwan)」と呼び、米国の台湾を支援する強固な姿勢を再確認させた。
レーガン大統領図書館という会談場所も重要だった。レーガンは、冷戦期間中に共産主義を押し戻し、1982年に米台関係の基礎を敷く「六つの保障」を提案した象徴的な人物だ。マッカーシーと超党派の米議員団は、レーガンの精神を利用して、権威主義的な中国に対抗して米国が台湾と共に断固とした姿勢をとることを国際社会に示した。
レーガンは「自由は各世代が絶えず戦い守り続けなければならない」と述べた。台湾人は自由と民主主義が天から降ってきたものではないことを忘れてはならない。自由と民主主義は継続的に守るべきものであり、台湾には同盟が必要だ。米国ほど重要な支援者は他にない。
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上記の通り、タイペイ・タイムズは、今回の蔡英文・マッカーシー会談を高く評価している。
蔡英文総統と米下院議長マッカーシーの会談は、蔡英文の中米訪問の途次に、米国ロサンゼルスに立ち寄り実現した。これまでに、米国内において台湾総統が受けた最高レベルの公的歓待であったと言える。
マッカーシーは蔡のことを台湾総統(President of Taiwan)と呼び、米国の台湾支持が確固としたものであることを強調した。実質的な点では、蔡とマッカーシーは台湾に米国の武器をより迅速に調達・供与する法案などを議論したようである。
蔡とマッカーシーの会談は極めて象徴的であり、米台関係における「一つの政治的突破口」を開くものとなったというタイペイ・タイムズの社説は、おそらく言い過ぎではないであろう。