2024年5月19日(日)

MANGAの道は世界に通ず

2023年9月23日

まだまだ謎を秘めている

 さて『ワンピース』が秀逸であるのは、105巻まで発刊された現在でも、まだまだ謎を秘めていることだ。特に支配者層である「天竜人」と、それに仕える世界政府。歴史がすっぽり隠されている「失われた100年」に、彼らがどのように成り立ったのかは今後も、見ものとなる謎解きである。

 実は世界的な史実としても、国家を侵略するためには、「その国の被差別階層に対して、武器とお金を与え、階層を逆転させる機会を与えて革命を支援する」ことが裏のマニュアルなのだ。

 支配するには、人々の鬱憤を利用するのが一番ということだ。

 まさか、『ワンピース』における現在の支配者層も……などと、様々な想像が膨らみワクワク感があることが同作の魅力だ。まさに「オレンジ構造」を多分に含んでいるからこそできる芸当である。

 さて、意気揚々と自分の夢を語り、冒険に乗り出すオレンジ型のリーダーが心を打つことは、十分に理解いただけたであろう。ブルー型の社会に閉塞感を覚えて、将来の期待を感じられなくなった時代にこそ、この姿勢が美しく見られるわけだ。

 組織が夢のあるビジョンを掲げることで、オレンジ型の能動的なメンバーが集まることにもつながる。ぜひ自社でも、ブルーでなくオレンジの自律型組織へと、切り替えていってみてはどうだろうか。

   
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