2024年11月21日(木)

Wedge REPORT

2024年1月26日

今後に向けたインテリジェンスとは

 今後、復旧期へと進んでいく中で、ロジスティクスは避難所をはじめとした被災地で生活する人たちへの人や物を運ぶためのものとなり、リスクコミュニケーションはどこの住民がどのような支援を求めているのかを伝えていくことになる。そうした情報を得る活動もインテリジェンスである。

 「優先車両の交通規制を、どこからどこまでに設定するか、『災害インテリジェンス』活動によって実施しなければならない。また、地元の社会福祉協議会が全国から来るボランティアの振り分けに向けて着実に準備をする時」と福田教授は話す。

 避難生活が長期化するにつれて注意しなければならないのは、体調の変化やストレスによって生じる災害関連死だ。今後も降雪が予想され、寒さへの懸念も高い。石川県はホテルや旅館への二次避難を呼びかけているが、自宅へ戻る人も多く、全体の2割程度しか進んでいないようだ。

 福田教授は「地域の複数世帯をまとめて同じ場所へ避難するといった配慮も必要。『自分だけが避難する訳には』といった思いをなくすこともできるし、避難先での孤立化も防ぐことができる」と指摘する。被害状況を見た上での対応が引き続き求められる。

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