2024年11月21日(木)

ジェンダー平等と多様性で男性優位の社会を変えよう

2024年3月8日

 今日、3月8日は女性の地位向上や女性差別の払拭などを目指し、国際的な連帯を示す日として制定された「国際女性デー」である。「国際婦人年」であった1975年、国連が3月8日を「国際女性デー」と定め、2年後には国連総会でも決議がなされた。世界にはこの日を公式な祝日に制定している国もある。

HAPPY WOMAN AWARD 2023(写真・HAPPY WOMAN提供) 写真を拡大

 日本では72年に男女雇用機会均等法が、その後の99年には男女共同参画社会基本法が成立し、今や「男女平等」は当然の考え方になりつつある。昨今では「女性活躍」や「ダイバーシティー」などの言葉を頻繁に耳にするようになり、「男性は仕事、女性は家事」という古くからの固定観念は少しずつ解消されてきているように見える。だが、果たして本当に「男女平等」に近づいているのだろうか。

 国際女性デー当日を前に、2015年にHAPPY WOMAN(東京都港区)を創設し、女性のエンパワーメントとジェンダー平等を目的に掲げて全国でさまざまな活動を展開してきた小川孔一代表に日本の現状について聞いた。

HAPPY WOMAN 代表理事 小川孔一氏 (Wedge)

 「国際女性デー(International Women’s Day)」は1975年に国連によって制定されましたが、歴史をさらに遡ると、1904年にニューヨークで起こった婦人参政権を求めたデモが起源となっています。「国際女性デー」は、女性たちが担ってきた役割や、それによってもたらされた勇気・決断を称える日なのです。

 イタリアでは、母親や妻、友人、会社の同僚など、日頃お世話になっている女性たちに対する感謝を込めて、愛や幸福の象徴である「ミモザ」の花を贈る日として有名です。

 私たちは「女性の生き方を考える日」として、2017年から『国際女性デー HAPPY WOMAN FESTA』というイベントを全国で開催しており、今年で8年目を迎えます。デモ行進などによる意思表明を否定するわけではありませんが、私たちはそうした形式ではなく「表彰」や「シンポジウム」などを企画・運営する形をとっています。

 一般社団法人HAPPY WOMANを立ち上げたのが15年でしたが、その年にニューヨークの国連本部にて193カ国の合意の下、「SDGs(持続可能な開発目標)」が採択されました。30年までに達成すべき17の目標の5つ目に「ジェンダー平等を実現しよう」が明記されています。


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