私はものすご~くうれしく思いました。そして、たぶん20人くらいのお父さんは、「いざ!」のとき、都合さえつけば集まってくれると今でも思います。
こんなお父さんたちが、杉本さんがいう「社会的親」なんだろうなぁと思います。
コミュニケーション能力が高い
小規模小学校の子どもたち
で、最近は少子化から学校の統廃合や小中一貫校などが話題になっています。
親も、少人数学校では切磋琢磨ができにくいことや「中一プロブレム」などを心配し、わが子をそれなりの評判の学校に行かせる傾向があります。
親としてわが子の成長を心配するのは当然とは思うのですが、なんだか杉本さんが指摘する「私的親」の匂いもします。
で、杉本さんとの対談でも出たのですが、『「かくれんぼ」ができない子どもたち』の本にも紹介されている児童数が22人の小規模小学校の子どもたちの話がおもしろいんです。
いや、「おもしろい」というよりも、全国の小規模校の親や先生らに元気と勇気を与える話と思いますが。
杉本さんの調査によると、その小学校を卒業すると生徒数が900人以上の大規模の中学校に進学します。しかし小規模小学校の卒業生は、クラスで孤立することもなく、むしろ街から来た子より友だちのつくり方が上手だとのこと。
つまり、街の小学校の卒業生たちよりもコミュニケーション能力が高いのです。
なぜか。
22人の子どもは、それぞれの親40人くらいとそれまでの成長過程で日常的に接し、怒られたり褒められたりした体験をしています。なおかつ学校に地域の人がよく出入りし、学校の運動会も子どもたちだけでは成立しないことから秋津小学校の運動会のように地域と一緒に行います。
だから、地域の大人たち20~30人とも交流があり、ひとりの子どもが小学生時代に70~80人の社会的親と触れ合いながら成長してるんです。
それに対し、街の子には社会的親がよくて3~4人しかいなかったとのこと。