家電メーカーが「連携」に乗れない理由
このように使えるとすごく便利なIoTの連携機能。しかし各メーカーともに、余り積極的に活用していない。特に他メーカーモデルと連携を推奨しているメーカーはほとんどない。かつてAV機器でデータ連携ができるようになった時、当時提唱された規格にほとんどのメーカーがのらなかった。
理由は、他社製品との連携に責任がとれなかったからだ。また、自社の製品なら連携確認も取れており、全部自社製品でまとめてほしいと言う話もあった。
ユーザーからすると、規格準拠していれば、良いのではと思われるかもしれないが、メーカー、特に日本メーカーの品質の考えでは、総当たりでの確認が必要になり、発売納期に間に合わない。だから対応しない(できない)ということがあったと聞く。逆にいうと日本メーカーはユーザーに対してそれだけ真摯に向かい合ってきたとも言える。
スマートロックの弱点も対応できる
前述のIoTでも期待されるセキュリティーの中に「スマートロック」がある。私も何度かテストしたが、ドアに近づくとロックが外れる機能は実に便利。しかし、使用時には、必ずスマホ携帯が必要だ。家の外に出る時、必ずスマホを持つかというと、持たない時もある。ゴミ捨てなどは典型例だ。20m先へのゴミ捨てで、鍵もしくはスマホを持つのはなんか馴染めない。一方、ドアコムのシステムでは、顔認証と連動しているため、スマホがなくても、あっさり扉は開いた。次のステージの扉を開けるためにも「連携」をどうにかしなければならない。