2024年8月8日(木)

BBC News

2024年8月8日

パリ・オリンピック(五輪)は競技12日目の7日、レスリングの男子グレコローマンスタイル77キロ級で日下尚が金メダルを獲得した。女子50キロ級でも須崎優衣が、2大会連続のメダル獲得となる銅メダルを手にした。

五輪初出場の日下は前日、1回戦2回戦を危なげなく勝ち上がり、準決勝でアルメニアのマルハス・アモヤンと対戦。1-1で迎えた後半、開始早々に積極的な攻めで2ポイントを奪い勝利した。

この日の決勝の相手は、カザフスタンのデメウ・ジャドラエフ。前半、日下は押し込まれ、0-2とリードされた。

しかし後半に入ると、日下が攻勢に出る。ジャドラエフを投げるなどし、4ポイントを奪取して逆転。その後も攻めの手を緩めず、1ポイントを追加して5-2で勝利した。

日下は表彰式後のインタビューで、「今までの自分のレスリング人生を振り返って、苦しいことが多かったんですけど、あきらめずにやってきてよかったなと思いました」と喜びを語った。

また、77キロ級での金メダル獲得について、「重量級で優勝するのは難しいとよく聞くんですけど、自分自身そんなことは本当に思っていなくて(中略)本当にがんばればできると思っているし、自分がこうやって優勝できたことは他の選手にも刺激になったと思う」と述べた。

銅メダルはアルメニアのアモヤンと、キルギスのアクジョル・マフムドフが手にした。

レスリング男子の日本勢は、グレコローマンスタイル60キロ級でも文田健一郎が優勝しており、2日連続での金メダルとなった。

須崎は敗者復活から銅メダル

東京五輪で金メダルを獲得し、連覇を狙った須崎は6日、1回戦でインドのヴィネシュ・ヴィネシュに2-3で敗れた。終盤まで2-0でリードしていたが、終了間際に相手の猛攻を受け、2ポイントを奪われた。さらに、判定へのチャレンジ失敗で1ポイントが相手に加えられた。

ヴィネシュはその後、決勝に進出。これにより須崎は敗者復活戦に回った。しかし7日になり、ヴィネシュが計量で失格に。これを受け、須崎は3位決定戦への進出が決まった。

この日の3位決定戦は、ウクライナのオクサナ・リヴァチと対戦。須崎は開始直後からタックルなどで攻勢をかけ、次々とポイントを奪取。前半で8-0とリードした。

後半に入っても須崎は積極的に攻め、早々に2ポイントを追加。10点差がついたため、テクニカルスペリオリティーで勝利した。

須崎は試合後のインタビューで、「昨日初戦で敗退してから本当に苦しい2日間だったんですけど、周りの方々が背中を押してくれて立ち直らせてくれた」と話した。

また、「オリンピック・チャンピオンの須崎優衣じゃなかったら、もう価値がないんじゃないかって思っていたんですけど、負けたにもかかわらずこうして私に声援を送ってくれて、信じてくれて、励ましてくれた方々に感謝したい。そういった方々にオリンピック・チャンピオンになる姿をもう一度見てもらえるように、これからの4年がんばっていきたいと思います」述べた。

金メダルはアメリカのサラ・アン・ヒルデブラント、銀メダルはキューバのジュスネイリス・グスマン・ロペスがそれぞれ獲得。銅メダルは須崎と中国の馮紫琪が手にした。

(英語関連記事 Paris 2024 Olympics medal results

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cgl2k858l76o


新着記事

»もっと見る