2024年8月13日(火)

BBC News

2024年8月13日

英ロンドン南東部チャールトンで12日、世界的な覆面芸術家バンクシーの新作が、覆面姿の男に破損された。ロンドンでは先週から連日、バンクシーの作品が出現しているが、一部が盗難被害などにあっている。

チャールトンではこの日、路上に廃棄されている車に乗りあがっているサイのステンシル画が出現した。車のボンネットには、サイの角になぞらえた三角コーンも置かれていた。バンクシーはインスタグラムにこの絵の写真を公開することで、自身の作品だと表明した。

連作の8作品目に当たるこの絵はしかし、現地時間午後7時45分ごろ、黒い目出し帽を被った男に、スプレーによって汚された。

BBCニュースが取材した目撃者のステファニー・レスターさんは、男は「大勢にののしられながら、歩いて去って行った」と語った。

ディーヴァン・ヴァドゥクルさんは、目出し帽をかぶった「通りすがりの若者」が「堂々と歩いてきて、タグ(グラフィティーの署名)をつけた」と、当時の状況を説明した。

また、「すべては、この男が別の共犯者の男と一緒に道の向こうに消えてしまうで、30秒もかかならいうちに起こった」と付け加えた。

8日間連続で作品を発表

バンクシーは5日以降、ロンドンの各地で動物をテーマにした作品群を発表している。

11日には、シティ・オブ・ロンドン警察のポリス・ボックス(警察直通電話が中にある設備)に、泳ぐピラニアの絵が登場した。

シティ・オブ・ロンドン自治体は12日、この作品を「安全な場所」に移動させたと発表した。

報道官は、「作品を適切に保護し、一般の人々が安全に鑑賞できるようにするため、作品をギルドホール・ヤードに移動した」、「作品の恒久的な保管場所については、追って決定する」と説明した。

9日にはウォルサムストウの海鮮レストランの上に、2羽のペリカンが食事をしている絵が出現した。

10日には、クリックルウッドの空き看板に猫がストレッチをしているステンシルが描かれた。

安全上の理由から看板を撤去するよう「請負会社に雇われた」という3人の男によって看板が解体されると、作品を見に来た人々からブーイングがあがった。

5日にはでっぱりに立つヤギのステンシル画が、翌6日には窓から顔を出す2頭の象の壁画が出現。7日には、3匹のサルが棒をつたって移動している絵が登場した。

8日には店舗の屋根に設置されている衛星放送の受信アンテナに、月に向かって遠ぼえするオオカミのシルエットの絵が登場したが、数時間後に覆面姿の男たちによって盗難された

バンクシーの広報チームは、バンクシーはこの盗難とは無関係であり、またそれを支持してもいないとしたうえで、「アンテナの現在ある場所については知らない」と認めている。

(英語記事 Banksy's eighth London artwork in eight days defaced

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cwywp19yn2eo


新着記事

»もっと見る