Stiglitz 教授の論点は、新型コロナ危機で露呈したトランプの危機対応の能力不足、科学的思考や法の支配への軽視などの傾向を指摘し、経済の発展のためには、科学の最善の知見の活用や法の支配の尊重が重要であることを指摘している。的を射た指摘であると思われる。
トランプが経営するゴルフ場やカジノやきらびやかなホテルは、米国の経済力を代表するものではないとも指摘しているが、おそらく正しいのだろう。
カマラ・ハリスは、バイデンの経済政策をほぼ継承すると考えており、かつバイデンは経済面では良い成果を出してきたと考えている。米経済は、インフレも収束傾向で、軟着陸の可能性が高くなっている。
トランプは、大統領が FRB の政策にも発言権を持つべきだとして、FRBの政策への介入を示唆している。が、米経済が自己中心的なトランプの思惑で影響を受けることは是非とも避けられるべきであろう。
ゴールドマンサックスの評価は
ハリスが経済政策面でつまずくという見方にはあまり賛成ではなく、トランプの方が米国経済に害をもたらすとの意見が今後強くなると見通している。
なお、ゴールドマンサックスは、大統領選挙後の経済について 、9月4日、ハリスが勝利し、民主党が上下両院での過半数を抑えるのが米国経済にとっては最も良い結果になるとの調査結果を公表している。