「ポワンエリーニュは、パンをつくって売るだけではなく、メイドイン東京のパンを世界に発信するというコンセプトで立ち上がりました。丸の内と八重洲では、その発信するパンのスタイルが違うのです。
丸の内は1号店ということもあって、東京駅の手土産としても喜ばれる華やかなパンを意識しています。例えば、表皮・胚芽を除いた胚乳のみを使う白い小麦粉でバターを贅沢に使ったパンなどです。
一方で、八重洲では表皮・胚芽も含む全粒粉、おコメでいうと玄米のような小麦粉を使うなどして、日常に寄り添う滋味深いパンを楽しむことができることをテーマにしています。
食パンはアメリカ、バゲットはフランス、ピザはイタリアだとすると、これらを上手くエディットして、新しいことができるのが東京だと思います」
独立しても「仲間」
柏木さんにお話を聞いていて、私の会社と共通する点がありました。「独立を推奨する」ことです。カフェで経験を積んで独立する。失敗したら、また翌日から帰ってきて働くことができる。そんな仕組みをつくっています。
「例えば、『ピヨトル』というクルミとグリーンレーズンを生地に対して200%配合した看板商品があります。これを開発したスタッフはすでに独立しています。だから、今のスタッフには、どのような思い、コンセプトでこのパンがつくられたのか分かりません。ですので、定期的に卒業生たちが店舗を訪ねてくれて、それを教えてくれるのです。Good people, Good productで、『100年以上愛されるパン屋になる』という、我々の目標を達成するための財産です」
独立しても仲間なのです。私自身、経営者となった卒業生が、外部の目線で色々な指摘をしてくれることが本当に役立っています。
このポワンエリーニュで、どんなお土産を買うと良いのか。おすすめなのが6点セットで、私は勝手に「ビジネスセット」と呼んでいます。①「レジェルテ」=ふわふわの生食パン、②「ソル」=全粒粉バゲット、③アンビザー=あんパン、④ピヨトル、⑤ショコラ=チョコパン、⑥レモンケーキ、です。
東京都中央区八重洲2-1-4 東京ミッドタウン八重洲セントラルスクエア 1F 03-6281-8910
営業時間 ベーカリー10:00〜21:00
レストラン11:00〜22:00(21:00L.O.)