慎重な選手だと、レース本番の半年前からピーキングを始める。加藤は五輪に向けたピーキングに力を入れてきた。過去4年間の国際レースをデータベース化し、調整法のバリエーションを豊富に持つ。このピーキングの失敗が少なくなったからこそ、加藤は安定した力を出している。
ピーキングのデータベースが勝敗を決める
加藤は、正月、沖縄で休養し、ソチ五輪の直前の今、大会にはでないことを選択した。一方の長島は、元旦から練習し、1月18、19日の長野市で行われた世界スプリント選手権に参加した。3位と本人には不本意の成績だったが、その後は調整し、ソチ五輪に向かう。対照的なピーキングで興味深い。
世界スプリント選手権に参加した長島(写真:ロイター/アフロ)
スピードスケート500mは、インコーススタート、アウトコーススタート2本の、合計タイムで競う。数時間のうちにレースを行うので、当日の調整力も問われる。前回バンクーバー五輪では韓国人が優勝、今季はオランダ、ロシア勢が台頭するなど群雄割拠の様相を呈している。経験がものを言うだけに、3度目の五輪となる2人にとっては大きなチャンス。決勝が行われる2月10日はテレビにくぎ付けになりそうだ。
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