2024年11月25日(月)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2024年11月25日

マスクはどこまで〝関与〟するのか?

 当選後のトランプとゼレンスキーの電話会談にマスクも参加したことが伝えられ、また、マスクは、台湾に関して中国の不可分の一部であることを認め台湾が香港のように「中国の特別区」となることで紛争を回避できる等と示唆して台湾側から反発を招いたこともあり、その言動は「有力企業家」の枠を超えている。

 これだけの政府の政策に利害関係を持つ企業家が、行政改革や予算配分に口を出すのは利益相反の問題や癒着ともなる可能性があるので、トランプは、「政府効率化省」を正式な政府の機関ではなく、大統領や政府に助言する諮問委員会のような役割と位置付けているようである。マスクは2兆ドルの経費削減が可能としているが、ウクライナやハイチ等への支援、公務員の大幅削減、海外の人権団体、政府開発援助(ODA)や国際機関拠出等の外交経費に影響が出ることが懸念される。

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