インド電動二輪トップ企業の〝実像〟
現在、インドの電動二輪車市場を牽引しているのは「Ola Electric」だ。この企業は、インド国内でUberと並ぶ配車サービス「Ola Cabs」の親会社であるANI Technologiesの子会社として、17年に設立された。
Ola Electricが初めて電動二輪車を納車したのは21年12月。その後、わずか半年足らずの22年4月には、電動二輪車でインド1位の登録台数を記録。22年、23年ともに年間登録台数トップを維持した。
24年にはアフターサービスに関する苦情の増加が影響し、一時的に販売台数が落ち込むものの、年間1位の座を堅持。依然として王者の座を守り続けている。
Ola Electricの成功要因としては、親会社が運営する配車サービス『Ola Cabs』のブランド力や、コストパフォーマンスの良さが大きい。さらに、購入者からは「個性的なデザイン」や「デジタル技術を駆使した近未来感」といった魅力も見えてくる。
大学を卒業し公務員試験の勉強をしている20代の男性は「ガソリンで走るものよりも電動の方が同じ距離を3分の1以下の価格で走ることができ、メンテナンスコストもほぼない」と電動二輪車の魅力を語る。
その中でOla Electricにしたのは、「まずデザインが従来のものとは異なり、ユニーク。スクリーンがついているなどのデジタルっぽさ、テックっぽさもある。バイクのスピーカーで音楽を流せるという特徴も面白い」と話す。
Ola Electricのデザインは、一般的なスクーターよりも丸みを帯び、柔らかい印象を与える。また、タッチパネルがついており、そこでカーナビ操作ができたり、音楽を流したり、乗車モードを変更したりと様々な操作ができる。