進化を続ける自動改札機
それでも変わらないこと
「戸田さんの経験則、玉井さんのデータ。この2つを突き合わせると、メンテナンスが良い形に仕上がります」
こう話すのは、玉井さんと同じEX-IC課の竹内雅幸さん(46歳)。改札機メーカーからスカウトされ、現在はプロジェクトマネージャーの任にある。JR東海から「こういうサービスを提供したい」という希望を聞き、メーカーからも「こういう仕様ならできます」という提案を聞いて情報を交通整理し、進捗状況を管理するというなくてはならない存在だ。
駅の自動改札機は進化を続けている。東海道新幹線ではQRコード対応の自動改札機が導入され、QRチケットをかざすことで乗車できるようになった。また、顔認証技術を使ったタッチレス改札が一部の鉄道会社で始まり、さらにはGPSによる位置情報を元に自動的に乗車駅と降車駅を検知する改札の研究も始まっている。こうなってくると、いずれ自動改札機が不要になる時代がやってくるかもしれない。
「でも」と、玉井さんが言う。
「お客様の出入りのチェックは欠かせないので改札業務がなくなることはありません」
どうすればより快適に、便利に新幹線に乗車できるか。彼らは日々研究を重ねている。
