ドラマもアニメもまだ伸びる
山田氏の主演で制作が進められている次のドラマが『国民クイズ』だ。93年に連載された伝説のカルト的人気コミックを原作としたもの。日本国憲法にて定められた国権の最高機関として位置し、クイズで勝ち残ればどんな願いでも政府によって叶えられるクイズ番組というパラレルワールドの日本を舞台にしており、実写化は難しいとされていた。
脚本制作の段階から携わっているという山田氏は「『実写化が難しい』とよく言われるが、原作をそのままやるのならアニメ化でよく、実写にしかできない部分を足していくということをやっていかなければならない。どこをリアルにして、マンガのぶっ飛んだ部分をどう残すのか、ということが重要」と話す。
「実写化に際して、キャラクターの行動や感情を深く掘り下げながら脚本に落とし込むことで、それぞれに人間味を出した。それによって役を演じることを難しくしてしまったかもしれないが、それは俳優にとっても学びになるのではないかと思う。演じた俳優はじめ作品に参加した人たちが次の作品で〝はねる〟ことも期待したい」
実写作品だけではない。日本発コンテンツの代表ともいえるアニメ作品の海外人気も根強い。格闘マンガの『グラップラー刃牙』は原作のローカライズがされていない中、ネットフリックスでアニメ『バキ』『範馬刃牙』の配信が始まると世界各国でランキング上位に入った。
さらには、サンリオの人気キャラクターが登場するストップモーションアニメ『My Melody & Kuromi』が人気を博すなど、IPの活用も単なる既存コンテンツの輸出を超えて新たな段階に入っている。
日本のコンテンツはビジネス、作品の中身ともにまだまだ伸びしろがありそうだ。
