確かに、シンガポールや香港は税制面などで東京よりも優れているけれども、環境面、特に空気が綺麗だという声は多い。しかし、ビジネスを行う場所としてはどうか。
もちろん、東京にも改善すべき点はあります。法人税率や所得税率を下げることや、特に成田空港から都心へのアクセスを向上させることなどがそうです。また、東京都心には沢山の高層ビルが建っていて、その屋上にはヘリポートが設置されていますが、いざ使おうとすると、許可を得ることが難しく、利用が進んでいません。
そのような課題があるにもかかわらず、東京に拠点を置き続けるのはどうしてなのだろうか。
東京は巨大で複雑なマーケットです。ここに入り込もうと思えば、確かに言葉の壁やビジネス習慣の違いなど越えなければならない高いハードルがあるのですが、一度それを越えられると、安定した、長期に亘る関係を構築することが出来ます。また、日本は世界の中でも特に要求水準の高いマーケットなので、日本での成功は、他のマーケットへも非常に有益な成功事例になります。
WEDGE7月号 特集1.激しい都市間競争を勝ち抜け 「TOKYO」アジアNo.1都市へ
・外国人が語る東京の魅力と課題
・経営、起業、英語、もの作り……
・乙武洋匡さんが描く東京五輪
・仏フィガロ記者が注目する「食」
・シンガポールはベンチマークか
・舛添要一知事「稼げる街にする」
■「WEDGE Infinity」のメルマガを受け取る（＝isMedia会員登録）
「最新記事」や「編集部のおすすめ記事」等、旬な情報をお届けいたします。
