ロイヤルハピネスこそ、耕一は知らなかったが、母の美紀子が耕造とともに日高を訪れたときに美紀子が気に入って購入した牝馬だった。
ロイヤルホープとロイヤルハピネスの仔馬として「ロイヤルファミリー」が誕生する。
脇を固める名俳優たち
両親馬と仔馬の「ロイヤルファミリー」を育てる、ノザキファームの後継ぎとなる娘の野崎加奈子(松本若菜)と栗須(妻夫木)は、元恋人同士であり、競走馬にかかわってから栗須があらためて加奈子に求婚する。
ロイヤルホープを中央競馬のスターにした立役者のひとりである、ジョッキーの佐木隆二郎(高杉真宙)は中央競馬の騎手養成学校でけんか騒動を起こしたことから、地方競馬の岩手競馬のジョッキーだった。ロイヤルホープを乗りこなせるのは彼しかいない、と調教師の広中博(安藤政信)に推薦された。栗須はなんども岩手競馬に足を運んで隆二郎に頼み込む。
「ロイヤル」の競走馬群に立ちふさがる、やはり人材派遣大手のソリューの最高経営責任者(CEO)・椎名善弘と、その息子でITベンチャーとして成功している展之(中川大志)。父親の善弘は、耕造をライバルとしてばかりではなく、競走馬の目利きとしても尊敬している。展之は、耕一(目黒)をライバルとして、そして、競馬界の世代交代を図る仲間と感じている。
23年、前年の耕造の死とともに「相続限定馬主」となった耕一は、「ロイヤルファミリー」が思ったほどにレースを勝ち抜けないことから、ある作戦を考える。しかし、耕一は自分の考えを人に伝えることがあまり得意ではなく、直截的な言葉によってロイヤルファミリーの調教師、ジョッキーやその仲間たちに誤解を与えて摩擦をよんでしまう。
