2025年12月15日(月)

田部康喜のTV読本

2025年12月13日

 耕一の計画は、2年間かけてロイヤルファミリーをゆっくりと育てて、有馬記念の優勝を狙う、というものだった。栗須に諭されて、チームにジョッキーを変更することなど、2年計画を納得してもらう。

度重なる苦難を乗り越え、勝負の時

 第9回(12月7日)に至って、25年のシーズンはロイヤルファミリーにとって順調な滑り出しとみえた。その束の間、レースでジョッキーが落馬し、ロイヤルファミリー自身も足にけがを負う事故が発生する。

 そして、ノザキファームの牧場長の野崎剛史が養生を続けていたロイヤルファミリーの右目の異常に気づく。ジョッキーの転落事故が起きた時に、先行馬が蹴り上げた土によって角膜を傷つけたのだった。

 「有馬記念」は右回りの馬場であり、右目が不自由の競走馬に勝ち目はない。角膜の移植が唯一の方法だった。しかし、日本にその専門の獣医師はいなかった。フランスに日本人獣医師でこの分野の専門家である、沢渡有希(市川実日子)がいることがわかる。

 耕一は、渡仏して沢渡を日本に来てもらうように説得する。実は、沢渡は耕一である耕造とも面識があり、「馬を治すだけじゃあだめなんだ!馬は勝ちたいんだ!」と難詰された思い出があった。「親子してむちゃなことをいうんだから」と、沢渡。

 ついに、沢渡によって角膜の移植は成功する。「あんたは幸せだね、みんなに愛されて」と、沢渡はロイヤルファミリーに語りかける。

 ロイヤルファミリーの育成牧場での試乗は成功する。「有馬記念」の挑戦はあと1年待つ道もあったが、耕一はメンバーに「ファミリーはいまがピークです。走らせましょう」と。

 ロイヤルファミリーは、耕造と耕一の夢をかなえられるだろうか。そして、物語は2030年までの時を刻んでいこうとしている。

 年末の楽しみがひとつ増えたようである。

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