2026年1月14日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年1月14日

 習近平の中国は、トランプ第1期政権と、その後のバイデン政権の経験を踏まえて、しっかりと準備してトランプの再選を迎えた。のみならず米中対峙の長期化を与件として、中国が負けない、できれば勝つために何が必要かを懸命に考え、国家全体の態勢整備を続けている。

 この計画性と、それを実現する力は相当なものであり軽視できない。科学技術や先端産業の強化、サプライチェーンや食料輸入等の脆弱性の克服、軍事力やインテリジェンスの強化に邁進している。かれらは一定の目に見える結果は出してくると想定しておくべきである。

知っておくべき中国社会の実態

 同時に、これらの中国の動きは、中国と西側諸国との分断を強める要因として働く。この動きと中国の長期的な見通しとは直接関係してくる。

 確かに本社説が指摘するように中国経済や体制の問題はある。注意しておくべきは、それらの問題の故に、中国経済や社会の安定がすぐに損なわれることにはならないという点である。

 中国経済や社会の実態について我々が知らないことは多い。だから中国に関する西側の多くの予測は外れる。

 しかし長期的な趨勢として、中国の経済成長がスローダウンし、多様な価値観と生き方を求める国民社会ができあがり、中国共産党の一元的な統治手法との間の矛盾が表面化する日は必ず来る。そのときに共産党が自己改革できるかどうかですべては決まるのであろう。

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