2026年2月25日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年2月25日

 1月27日、EU とインドは、首脳会議で、EUインド自由貿易協定(FTA)に署名した。これは約20年に及ぶ交渉だった。さらに、EUインド安全保障・防衛パートナーシップにも署名した。今後、夫々の内部手続きを経て発効する。これらは、トランプの言動が促進剤になっていると思われる。

取引は企業の判断

 トランプは2月2日、インドのモディ首相と会談し、米国がインド製品に課す関税率を18%に大幅に引き下げることで合意したと明らかにした。見返りにインドは、貿易障壁を引き下げる他、ロシア産原油の輸入を停止し、米国産もしくはベネズエラ産の原油を輸入するという。

 トランプはSNS に、「モディ首相への友情と敬意から、同氏の要請に従い、即時発効となる米インド間の貿易協定の締結で合意した」、「米国は相互関税を25%から18%に引き下げる」と投稿した。しかし、25%か18%への引下げというのは間違いで、ロシア産原油の輸入への制裁として25%が上乗せされていたので、実際は50%から18%に引き下げられる事になるようだ。

 ただし、いつもながら、トランプの決定の詳細な情報は分からない。それに、ベネズエラ産原油が出てくる。恐らく米国の石油会社が売り、同社はいずれ大口献金をするのだろう。

 新たな貿易合意や協定締結が、輸出入の数字に出るまでには時間がかかる。何処と取引するかは、企業の判断だ。

 カナダの業者は、それでも近い米国への輸出やサプライチェーンが重要と考えるかもしれない。市場を使うことが大事ではないか。政府は貿易を増やしたり減らしたり出来ると考えるべきではない。

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