幸い、いずれの部隊も現時点で被害の報告はない。だが東明部隊は2026年末をもってレバノンからの撤退が国連安保理で決議されており、現下の緊迫した情勢のなかでその「出口」をいかに安全に確保するかという難題も浮上している。中東の炎は、韓国の将兵たちのすぐそばまで迫っている。
韓国に存在する特殊な高校の数々
4日ヘッドラインは、慶尚北道永川市に開校した「軍人子女自律型公立高校」の第1号・永川高校の開校式を報じたもの。背景には、転勤や僻地での勤務が多い軍人の子供たちが転校を繰り返し、教育面で不利を強いられてきたことがある。韓国は苛烈な学歴競争社会であるため、子女の教育問題が職業軍人である将校・下士官の定着率に大きな影響を与えてきた。
この問題に国が本腰を入れたのが2010年代で、2014年には京畿道坡州市に国費約550億ウォンを投じた全寮制の韓民高校(私立)が開校した。入学生の約7割を軍人子女が占め、全国から生徒を募集できるように教育部との特例規定も整えられた。軍人子女向け専用高校の先駆けだった。
今回の永川高校はその公立版にあたり、全生徒に寮を提供し特別目的高校並みの教育プログラムを提供する。開校式には軍人子女66人を含む新入生138人が参加した。2028年に京畿道の松潭高校、2030年に江原道の華川高校と整備が続く。
さらに韓国には軍との関わりがさらに深い「軍特性化高校」という制度もある。国防部が指定した技術系高校で、在学中から軍人として必要な技術を学ぶ。卒業後は技術兵として優先入隊でき、義務服務を終えると試験なしで下士官に任官できる仕組みだ。
在学中には奨励金も支給される。空軍が直接運営する「空軍航空科学高校」は卒業と同時に航空下士(伍長相当)として任官でき、特に知名度が高い。兵役・就職・資格取得を一括解決するキャリアパスとして若者の注目を集めている。
韓国は世界で最も急速に少子化が進む国のひとつであり、兵員の確保と職業軍人の定着は安全保障そのものに直結する。子女の教育から兵役、就職まで国家が一括して面倒を見るこの仕組みは、軍への「投資」を惜しまない韓国の現実を映している。
