2026年4月22日(水)

トランプ2.0

2026年4月22日

2.“con man”

 トランプ氏が1期目の大統領だった当時、個人弁護士を務め、プライベートな内部事情に通じたマイケル・コーエン氏が、去る19年2月、大統領の様々な疑惑を調査中だった米下院監視委員会に重要証人として喚問された際、「トランプ氏はcon man (詐欺師)で、racist(人種差別者)」と評したことが大きく報道された。

 それ以来、各メディアでトランプ氏のスキャンダルが浮上するたびに、代名詞代わりに“con man”がしばしば使われるようになってきている。

 コーエン氏は当時の公聴会で「私は、con manでracistのトランプ氏に仕えてきたことを恥じている」とした上で、「彼は、かつて性的関係を持ったポルノ女優に“もみ消し料”を払い、黙らせるよう、私に直接指示した」「トランプ氏がベトナム戦争当時、『健康上の理由』で徴兵を忌避していたスキャンダル疑惑がのちに持ち上がった際、火消しのためのマスコミ対応を一任された。私が、徴兵を逃れた際の医師の診断書が残っていないか尋ねたところ、『そんなものはない』『メディアには、医師の診断上の理由だと言っておけ』と指示された」などと証言した。

 「徴兵忌避」問題については、その後、「ワシントン・ポスト」紙などの調査で、トランプ氏に関し当時、ファミリ―・ドクターが作成した「診断書」に身体上の問題として「右足かかと部分に小さな突起あり」と書かれていたことが判明している。

3.“moron”

 1期目の大統領在任中、国務長官を務めたレックス・ティラーソン元エクソンモービル最高経営責任者(CEO)が、見解の相違で辞任に追い込まれる前、トランプ氏を評してこう呼んだことはあまりにも有名だ。

 “He is a moron, fucking moron”。「彼はアホだ、とんでもないアホだ」――。米外交の最高責任者であり、財界でも評価が高かった人物がなぜ、身近に仕えた大統領をこんなひどい言葉で呼び捨てたのか。

 「moron」は、軽い調子で相手を批判する「fool」「stupid」などの英語とは異なり、判断力、知恵遅れの人を意味し、過去には軽度の知的障碍者を指す心理学用語として使用されてきたほどの“重み”がある。

 当時、米国各メディアが報じたところによると、その引き金になったのが、17年7月に開かれた安全保障問題に関する会議での大統領とティラーソン長官との意見対立だったとされる。席上、大統領は「核戦力強化のために予算をあと10倍増やすべきだ」などとまくし立てたのに対し、ティラーソン氏は「そんなことをしたら、米国経済が疲弊し、国が成り立たなくなる」と激しく反論した。

 同氏は会談終了後、一部の報道陣に、漏らしたのが、この問題コメントだった。

 同氏は発言がリークされ大騒ぎになった後、弁明に追われたが、「私が長年仕事をしてきた財界では、こんな非常識なやり方は通用しない。節度がなく、読書もせず、ブリーフィング・ペーパーにも目を通さず、ディテールを好まない人物に仕えることこそチャレンジングなことはない」などと語り、問題の”moron"発言自体は否定しなかった。

 氏は結局その後、立場が悪くなり、辞任に追い込まれた。


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