2026年4月7日(火)

トランプ2.0

2026年4月7日

 パム・ボンディ司法長官がトランプ大統領によって解任された。クリスティ・ノーム国土安全保障長官が解任されてからまだ1カ月も経っていない中、第二次トランプ政権における二人目の閣僚の馘首である。

ボンディ司法長官(右)が解任された(AP/アフロ)

 ボンディ長官は、確かに就任以来、トランプの政敵の訴追に失敗するなど職務上問題もあったが、忠実にトランプ大統領を守ろうとする姿勢を貫いていた。何か決定的な事件が起きたわけでもないのになぜ今解任されるのかと怪訝に思われても不思議はない。

トランプの不満を募らせたちぐはぐ対応

 先月解任されたノーム長官の場合は、皆が納得する理由があった。全米を騒然とさせたミネソタでの移民・関税捜査局(ICE)による米市民殺害について、長官が被害者を「テロリスト」と呼び、それが間違いであったことが明らかとなった後も謝罪を拒否して批判が高まっていた。それとほぼ時を同じくして、国境警備に関する2億2000万ドルの広告キャンペーンにおける随意契約で疑惑が発覚したのみならず、その契約をトランプ大統領が承認していたと虚偽の発言をして大統領の不興を買ったのが決定的であった。

 では今回のボンディ司法長官の場合はどうだろうか。彼女はフロリダ州司法長官を務めた後、第一次トランプ政権時の弾劾裁判や2020年の大統領選挙を不正と主張した裁判においてトランプ側弁護団に加わった。また、21年に創設されたアメリカファースト政策研究所の法務部門を率いるなど長年トランプを支持してきた。第二次トランプ政権発足に際し、司法長官に指名されたマット・ゲイツ下院議員が、性的な違法行為や薬物使用疑惑の捜査を受けていることが問題となり、指名を辞退した後、次に指名されたのがボンディであった。

 ボンディはトランプの指示に従い、彼の政敵であるコミー元米連邦捜査局(FBI)長官やニューヨーク州のジェームズ司法長官の訴追を進めた。これらの訴訟は、政敵追い落としという目的によるものと見なされていた。とりわけ後者の訴訟にいたっては過去の住宅ローンの申し込みに虚偽があったとする、かなり無理筋の訴訟であった。

 結局、起訴手続きに問題があるとして連邦地裁によってこの2つの起訴は却下されたが、手続きの不備で政敵への攻撃が首尾よく進まなかったことに対して、トランプはいら立っていたと伝えられている。


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