日本はアジアでの「普通」の安全保障上のパートナーになり、世界第3の経済大国が政治・安保関係で孤立しているとの異常な状態は終わるだろう、と述べています。
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安倍総理が展開している外交・安全保障政策は大きな成果を収めつつあります。
この論説は、その一部である武器禁輸政策の変更がどういう結果につながっているかを描写し、日本が政治・安全保障分野での役割を強化していることを高く評価しています。
しかし、日本が「普通」の安全保障上のパートナーになっているとの評価は、高すぎる評価でしょう。1955-56年の日ソ国交正常化交渉の際に、ソ連は、「日本は日本国との戦争に参加したいずれかの国に対して向けられたいかなる連合または軍事同盟にも参加しないことを約束する」との条項に、かなり固執しました。日本はこの提案を拒否しましたが、集団的自衛権は保有するが行使できないという憲法解釈があり、そのために日本は攻守同盟を結べない国になりました。
ただ、日本が政治・安全保障上の役割を、これまでとは様変わりして、果たし始めたことは間違いのないところで、それを高く評価するこの論説は歓迎されます。
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