棄損される市場の健全性
残念であるが、こうした傾向は今回の任期が終わる2029年1月までは様々な動きがありつつ、続くのであろう。問題は、ここまで傷ついたアメリカの証券監視や、政治家への倫理的監視の制度をどう再建するかという問題だ。これは簡単に回復できるものではないが、最終的にアメリカの株式市場と政治の癒着が証明されれば、これを罰するのは投資家ということになる。
現時点では、イーロン・マスク氏率いる「スペースX」の上場を数週間後に控え、さらには巨大AI企業の「オープンAI」と「アンソロピック」の上場も取り沙汰されている。こうした大型上場を成功させて、さらにNY市場が成功を続けるには、やはり世界の投資家からの信頼が必要だ。
政治が倫理に背を向ける中で、仮に投資家の利益が損なわれるようであるのなら、その株式は売られるだけとなろう。自由競争と市場が形成する自由経済というのは、そのシステムの中に強い自浄能力を持っているのであり、当面はこれを信じてゆくしかないと考える。
