国際法、国際規範、国際機関などを一顧だにしないようなトランプ政権に、どこまでついて行くのか。ついて行くことで国益は守れるのか。それとも、米国とともにある方がリスクやコストが大きいのか。米国の同盟国が突きつけられた問いである。
第2次トランプ政権が発足してからしばらく、米国の同盟国である日欧の対応は、「媚びる」「持ち上げる」「すり寄る」一色だったといってよい。第1次政権期の安倍・トランプ関係がモデルになった部分がある。ある欧州の指導者は、「安倍モデルを実践している」と述べた。
2025年6月にオランダの首都ハーグで開かれた北大西洋条約機構(NATO)の首脳会合が成功したのは、ルッテ事務総長による徹底したすり寄り戦術の賜物だったといわれる。オランダ王室も動員した一大接待作戦だった。高市早苗首相も完全にこの路線である。
しかし、欧州ではこのやり方への疑問が拡大している。媚び続けたところで、見返りは持続的ではないし、下手に出て穏便にやり過ごそうとするだけでは、かえって足元を見られ、要求が釣り上がるだけではないかというのである。
