2024年5月27日(月)

中島厚志が読み解く「激動の経済」

2014年7月30日

 図表5は、90年を起点として日本とドイツの通貨の対ドル変動を見たものである。ドイツでは、1999年1月にマルクが廃止されてユーロに移行したが、90年以降のマルクとユーロ両方の時代を通じて対ドルの通貨変動幅は上下3割以内に収まっている。一方、円はもっぱら円高方向に最大9割変動しており、円高が大幅修正された現在でもドイツよりなお25%ほど対ドル高水準にある。

 さらに、いままで輸出してこなかった競争力ある中小企業の輸出拡大にも注力しなければならない。中小企業の中で輸出をする企業の割合は、日本の2.8%に対してドイツでは19.2%もある(「通商白書」2012年版)。

 日本の輸出は円安効果で回復してきたが、完全復活への道のりは遠い。しかし、日本の輸出額対GDP比が世界最下位クラスであることに見られるように、日本の輸出が増える余地は十分にある。

 ちょうど新たな成長戦略が出たところである。そこでは、企業活力の増進を通じて日本経済の活性化につなげようとしているが、当面の輸出回復も経済活性化の大きなバロメーターとなる。

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