2026年6月15日(月)

経済の常識 VS 政策の非常識

2026年6月15日

コメの価格で考えてみる

 昨年までのコメの価格高騰でも同じことである。流通の目詰まりと言っていたコメの在庫は確かに増えていた。ところが現在、コメの価格は下がっている。

 コメ5キログラム(kg)のスーパー平均販売価格は、2025年12月29日〜26年1月4日で4416円(過去最高)だったが、26年5月18日〜24日では3692円に下がっている。その理由は、コメの在庫量の多さと消費者のコメ離れだろう。

 民間在庫量(玄米ベース)で、6月末(見通し)で221万〜234万トンだが、農水省によると適正在庫は180万〜200万トンだという(「【Nスタ解説】「“損切り”してでも売りたい業者が」コメ値下がりいつまで続く?新米供給でさらに下落か」TBS)。民間在庫量と適正在庫の差は過剰在庫で、最小で21万トン(221-200)、最大で54万トン(234-180)である。

(Hakase_/gettyimages)

 さらに、コメ離れもある。25年度のコメの1人1カ月当たり消費量は前年と比べると6.1%減少している(「米の消費動向調査結果」米穀安定供給確保支援機構、25年5月25日)。

 コメが余ると分かったのは昨年だ。安くして早く売ればよいのにと感じただろうが、コメ卸がそうしていない理由は2つ考えられる。一つは、これから夏の天候がどうなるか分からないということだ。夏が暑すぎても、冷夏でもコメは不作になる。不作になれば米価は上がる。

 もう一つは、政府が備蓄米として買い取ってくれることを期待してのことだろう。25年の備蓄米放出で備蓄米は96万トンから32万トンに減少していた。これを元に戻すためには政府は64万トンを買わないといけない(うち、21万トン程度はすでに購入されているので、あと43万トン買わないといけない)。

 前述のように、現在の民間の在庫量と適正在庫との差は21万トンから54万トンだ。備蓄米を元に戻すならコメ余りはほとんど解消する。


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