さらに、レバダセンターは、欧米日の対露制裁のロシア国民の受け止め方についても調査を行っている。調査は同様に7月18日から21日までの間に行われた。
「ウクライナとの関係におけるロシア指導部の立場により、ロシアが国際的な孤立を迎えることについてどう思うか?」
(1)とても心配している 10%
(2)ある程度心配している 28%
(3)あまり心配していない 42%
(4)まったく心配していない 16%
(5)答えられない 4%
「西側諸国がロシアに対して科した政治的、経済的制裁についてどう思うか?」
(1)とても心配している 10%
(2)ある程度心配している 26%
(3)あまり心配していない 43%
(4)まったく心配していない 18%
(5)答えられない 4%
2つの質問では、ともに6割前後の回答者が、制裁やそれに伴う孤立化を心配していないと答えている。これにはマレーシア機撃墜事件が起こるまでの制裁対象が、プーチン政権の側近や一部の企業に制限されており、まだ国民全体の生活を直撃していないという背景もあるようにみられる。
さらに、ロシア人に聞くと、ソ連時代には、西側世界と断絶されていた社会に慣れっこになっていて、再度、孤立化が起こってもあまり影響がないと答える層が結構いることや、ペレストロイカ時代や1990年代の生活苦に比べると、今の生活ははるかに恵まれており、少々の制裁の影響があっても支障はないと考える人も多いことがわかる。
反対意見を完全に抹殺するロシアメディア
3月のクリミア半島強制併合以降、ロシア国民のプーチン大統領支持率は8割を超え、プーチン氏が2000年に権力の座に就いてから最高の人気を得ている。これは、国家の危機だから結束する、米国と対抗するためには強いリーダーが必要とするロシア人の気質も表わしている。