2026年7月4日(土)

勝負の分かれ目

2026年7月4日

不透明だった監督選考

 そんな韓国の惨敗の要因は何だったのか。

 まずは、試合結果とともに批判にさらされている、指揮官を巡る不透明な選考過程だ。

 2024年7月にドイツ人監督が解任され、後任として2度目の監督に就任したのが、洪氏だった。韓国のKリーグ・蔚山(ウルサン)現代を率いて前年まで2連覇をしていたが、韓国メディアは協会トップと洪氏が名門大の先輩、後輩の関係だったことから、密室で選ばれた不透明な選考だと批判。「TBS NEWS DIG Powered by JNN」の報道では、2年前から監督選考が国会でも厳しく追及されてきたという。

 洪氏は現役時代、2002年の日韓W杯では主将として韓国をベスト4に導き、Jリーグでもプレーした名DFだった。14年のW杯ブラジル大会でも代表を率いて1次リーグ敗退しており、戦力や対戦相手に恵まれながらも2大会連続での決勝トーナメント進出を逃したことで、選考過程が世論の批判を集めることとなった。

 李在明大統領が自身のSNSで「人事が万事であると証明された。能力よりも身内びいきを重視して無能な人を指揮官に選べば、結果は火を見るより明らか」と協会を批判するなど、当面は事態が収拾する気配はなさそうだ。

 日本ではブラジル戦の勝敗が決まる前に、サンケイスポーツが、日本サッカー協会が森保監督に続投要請を検討していると、異例の3期目の可能性が報じたほか、朝日新聞もブラジル戦後の7月1日付のウェブ記事で、すでに本人に非公式に1年の契約期間で続投を打診していると伝えた。指揮官の評価も、日韓両国で明暗が分かれた。

育成システムでの日韓の違い

 一方で、そもそも韓国サッカー界には、構造的に弱体化する課題があると指摘する声もある。それは、若い年代の育成システムの問題点だ。

 朝鮮日報は7月1日付記事で、若いユース年代の育成方法の課題を、選手の個性を生かす指導を受けることが容易ではないと書いた。

 理由として「小・中・高校の指導者たちが選手に最も強く求めるのは、果敢なチャレンジよりも『試合で負けない方法』や『ミスをしないプレー』だからだ」と指摘する。


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