2026年7月4日(土)

勝負の分かれ目

2026年7月4日

 同紙によれば、選手だけでなく、保護者も求めるプロや大学でのプレーを続けるためには、全国大会の成績や出場時間が影響することと、指導者も自身のポストを維持するために、試合での結果を重視してリスクの少ない戦術を選択せざるを得なくなり、選手を中長期的な視点で成長させることを見通せていないという。

 同紙によれば、代表を牽引したソンフンミンは16歳でドイツに渡り、今回のW杯で1次リーグのベストイレブンに選出されたMF李康仁(イ・ガンイン、パリ・サンジェルマン)も10歳でスペインに移住しており、韓国国内の「学園サッカー(部活)」とは違う環境で育っている。

 韓国とは対照的に、日本はJリーグがユース年代の育成に力を注いできた。現在の日本代表の大半は海外リーグでプレーしているが、多くの選手がJクラブから巣立っている。競技人口のすそ野を広げ、選手の育成に投資をしてきたことの証左だろう。

 韓国でプロのKリーグが発足したのが1983年。遅れること10年、日本は93年のJリーグ開幕から30年超を経て、若い年代の育成システムの充実が、欧州でプレーする選手の増加にもつながっているといえる。

 朝鮮日報が「欧州主要リーグに在籍する選手は日本の62人に対し、韓国は13人しかいない」と報じるように、両国の代表クラスの海外経験にも大きな差がついた。

 また、韓国の徴兵制度が影響するとの報道もある。日本が23歳以下主体で臨む五輪を経て、フル代表へと成長のステップを踏むのに対し、韓国では五輪でのメダル獲得よりも兵役免除の特例を得やすいアジア大会での金メダルを重視する事情もあり、中長期的な強化プランを立てにくいという。

 7月2日の森保監督の会見では、韓国メディアから「日本の育成を見習うべきという声がある。韓国の現状をどう見ているか」という質問も飛び出した。

ここ数年で変わった「日韓戦」

 W杯にアジア勢最多11大会連続12度の出場を誇る韓国だが、様々な事情がレベルアップの阻害要因となり、両国の力関係にも変化が生じている。

 サッカーの日韓戦は過去82回行われ、通算成績では、韓国が42勝17敗23分けと勝ち越しているが、直近10試合では、日本が5勝2敗3分けと優勢だ。W杯でも日本が決勝トーナメントに3大会連続を含む直近5大会で4度進出しているのに対し、02年には4強入りを果たしている韓国は2度にとどまる。

 韓国ではサッカー同様に人気の高い野球でも、近年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)などの結果をみて、日韓の実力差は明らかだ。サッカー、野球という日韓両国で人気の競技における「日韓戦」の盛り上がりはかつてのように見られなくなっている。

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